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2023年12月16日土曜日

【遊戯王Advent Calendar 16日目】オレがルールだ!私が神だ!(仮)

気づけばもうクリスマス。そしてアドベントカレンダー

 アドベントカレンダーは2年ぶりの執筆になります。Gyiと申します。この記事は基本的に前回のアドカレで書いた内容の続きです。(気になる方はこちらから「オフ会のパワーラインに関して【Advent Calendar2021年昼の部24日目】」
アドベントカレンダーとは何ぞや?という方は下の画像を見て頂ければ一目瞭然化かと。

12月から毎日遊戯王に関する文章を一人ずつ投稿してゆく企画です。
今回より主催が刺身さんからキャベツさんへと引き継がれました。

昨日15日の記事は米ココアさんの記事です。
戦闘において代表的な三枚のカードについて語った内容になっております。

さて...一通りの挨拶は終わったので本編に入りましょうか...


引退間近の老害の独り言 

 まず愚痴から入ります。こんな記事を書いたのはいい加減巷で目にするある単語に嫌気が差したからです。それは「カジュアル」という言葉です。目にする度に思う。そもそもカジュアルの言う適正な強さとは何なのかという話。そして流れてくる情報から推察できるレベルがバラバラ!手札誘発の有無、妨害を置く・置かない、環境カード使う使わない。それぞれの人が思う個別の話しか出てこない。いい加減嫌気が差した。

 現状「カジュアル」という言葉は「ガチデッキではなければ自由なデッキを組んで良い環境」という意味合いしかない。各々が思う「これくらいが適切かな?」というレベルで自由に参加できる場であり、それはある程度の経験則が求められる。暗黙の了解、互いの気遣いから来てるだけでしかない。「これくらい大丈夫ですよね?」と思って置いた先行1妨害が相手によっては致命傷だったりする。だが昨今のカードパワーなら1妨害など温すぎるのだろう。わからない...とにかく闘ってみないとわからない...

 昨今のカードを普通に使いこなす現役プレイヤーはもしかしたら別に疑問など抱かないのかも知れない。だが老害の自分はこんな風に感じている。自分の作ってるデッキに居場所が無い...対戦相手がほとんど居ない...引退するのが丸いか...と

否!居場所が無いなら作ればいい!老人ホームを作ればいい!オレがルールだ!私が神だ!(ハイになってる)

 そんな枯れかけの自分が一つ思いついたことがある。何も特別なことじゃない。ただ「10000種類以上ある全てのカードを強さ別に分類すれば良い」と。老害はいつの時代も余計なことを考える生き物だ。無理に決まってる。絶対途中で挫折するし飽きる。自分でもそうは思うが、上に書いたイライラを解決したかったらまあやるしかない。というかもうそれくらいしか自分は遊戯王に関するやる気が起きないし、(とにかく自分は氷岩魔獣と灼岩魔獣でコンビネーションアタックを決めること以外に興味は無いのだ)、また失敗例を残しておくのも悪くはないだろうという感じで取り組むことにした。


どう分類するのが正しいのか?

まず現状について

 さて、愚痴や妄言はこのぐらいにして、実際にカードをどう分類すべきかそろそろ具体的な問題点について考えてゆきたい。だが、その前に現状についておさらいしよう。ポイントは二つ。カードパワーどのようなデュエルがしたいかだ。
まずこの図を見て貰いたい。

 単純に三角形を三つに分けて塗った図だ。この図は何を意味するのか?というか何が言いたいのか?少し考えて頂きたい。カードパワーで分類するといったときにこの赤い部分には何が入ってくるのであろうか?

 まず世の中一般的に多くの決闘者達が住み分けしているのは
  1. ガチ環境
  2. カジュアルファン、テーマデッキ
  3. ネタデッキ
である。この図も上からそのように分類するという当たり前のことを言っているに過ぎないように見える。上に行くほど強くなる...と。

 大袈裟かも知れないが、これは現在の遊戯王界の分類図そのものと言って良いだろうと思う。一番上のガチ環境は年々入れ替わる。そして環境でやれなくなったもの、ある程度節度を守ったもの、みんながある程度対応して大丈夫になったものがカジュアルにも流れてくる。そういう構図だ。

 しかしカードが上から下に雪崩れ込んでくるということは図にするとこうなる。

 段々と朱に染まってく第二層。ここに居座りたかったら自分もある程度は朱に染まる必要が出てくる。そうじゃない者は下の階層に逃げるしかない。第二層に残りたかったらデッキエンジンを改良し、妨害にある程度対応するなどするしかないのだ。それが出来る者には充実した環境といえよう。

 しかしそれが出来なかった者、やるとデッキコンセプトそのものが崩壊するもの、妨害を置くことに抵抗のある者というのが一定数居る。それが左下の溢れて消えそうなオレンジの部分だ。この「かつてカジュアル勢だった者」「カジュアルと呼ばれていた環境に居た者」は現在居場所を求めて彷徨うことが多いように思う。
 
 それは当たり前といえば当たり前の話だ。かつて、シンクロ召喚が登場した時、リンク召喚が登場したとき、大きくルールが変わり、闘い方が変わり、引退した人も多く居たはずである。妨害を置かない決闘をしていた環境が1妨害2妨害当たり前に越えなければならないようになる。それはルールは同じといえど違うルール、違う常識の中で闘っているようなものだ。

 このように現状の環境区分というのはカードパワーをトップダウンから分類しどのようにデュエルしたいのか?についてはその環境や各々の采配に任せるといった傾向にある。楽しくやれてる者にとってはいい環境だが、複雑化するルールや環境についてゆけるバイタリティが同時に求められるのだ。一言でいえば「来るものは拒まず、去る者は追わず」それがカジュアル環境だ。

自分が今気紛れで作ろうとしている世界について

 私が考えている分類はそれとは真逆の構図になる...のだろうか?自分でもよくわからない。三角形の図に関しては同じだ。ただ上と比較して以下の違いがある。
  1. カードパワーをボトムダウンから分類する
  2. どのようなデュエルがしたいか需要を考えて明確に線を引く
 デッキパワーを底から考えるというのは三角形の台座の下からではない。一番上の位置に弱いカード群が来て、下に行くほど強いカード達が入ってくる。
 新時代を築くパワーのカードが入ったときは下の方に新しい台座ができる。余談だが、この図はカードパワーで分類した時のカードの集合、つまり種類の多さも表している。ポイントとなるのはカードパワーのバランスを著しく壊さないこと。三角形の形を崩さないこと。流入してくるのではなく、新しい闘いの舞台を下にどんどん作ってくイメージだ。新しくて強いカードが作られることはあっても弱いカードが作られることはほとんどない。
 レギュレーションかつデュエルイメージである三角形の形は崩れることなく、真ん中のオレンジのラインの闘いでは赤い部分のカードも含めて使って問題無い。そういう考えのもとにボトムダウン的な設計をしている。

 さて、問題はどのラインで正確に線を引くかだが、私は(2023/10/1)現在、大きく三階層、細かく分けると六階層に分類することが必要だと考えている。

第一層について(一番上の赤いやつ)

 とにかくまず初めに私が一番上の三角形にぶち込みたいカードはこれだ。

 秘術の書だ。もちろんこれだけではなく、伝説の剣、魔菌、レーザーキャノンアーマー、ドラゴンの秘宝などなど、現代遊戯王どころか、かつてのエキスパートルール下でも活躍が難しかったカード達だ。流石にこれらより弱いカードが現代に誕生することは稀だろう。

 基本的には遊戯王の黎明期に登場したカード達である。まだ上級モンスターの召喚に生贄が要らなかった時代だ。問題はその頃ですら正直存在が危ぶまれていたことだ。サンダーボルトや羽根箒が禁止でもなかった。レアカードを持ってるやつが強かった。そういう時代だ。

 だから、これらのカードプールを使うには面白いデュエルになるルールそのものをまず作る必要がある。幸い、テキストにはシンプルなことしか書かれていない。例えば、ファイヤーボールなど普通ならデッキに採用するのにも中途半端なカードでもワンデッキデュエルにしてしまえば当たりはずれのあるバーンカードとして役割を持ち、真ん中くらいの立ち位置になる。「各々自由に40枚のデッキを組む」という当たり前のルールそのものを変えてしまえば引き運に左右されるゲーム性を取り入れることができる。
 装備魔法に関しても「装備していたモンスターが破壊されても装備魔法は墓地へは行かずフィールドに残り続ける」というルールにしてしまうのも面白いかもしれない。300ポイントというわずかな数値も積み上げれば大きな力になる。あるいはもともと数値の差が微差になるように採用するモンスターを厳選しておくのも悪くないかもしれない。

 このように現代遊戯王どころか、使うのがまず難しいと言われたカード達を現行のルールで無理に使おうとするのではなく、それらのカードに合わせたルールそのものを逆に作ってしまうというのが第一層のカードプールでは必要な取り組みだと私は考えている。

 別にこの取り組み自体はおそらく新しいものではない。私なんかの思考実験程度ではなく、既にやってる人も居るはずだ。ただ、カードパワーで分類したときに一番弱いそれらが群となる。それをどう扱うのが適切かを考えたときにルールそのものを作るいう選択肢が出てくる、それを再定義したに過ぎない。次に取り組む機会があれば取材もしてゆきたい。


第二層について(真ん中のオレンジの部分)



 さて、第一層では上位互換があまりに多く存在し使い道が見出せないカード群が挙がった。第二層のオレンジの部分ではもう少し使えるカードが増えてくる訳だが、まだ一般的なカジュアル環境と呼ばれる層ではない。ここで悪とされる行為は過度にデッキを回すことだ。

 ルールそのものは現代と同じでほぼ問題ない。だが使うカードのパワーに関してはデッキを回すカード、除去カードをだいぶ絞ったものにしようと考えている。理由は何故か?ゲームイメージが全く違うからである。昔のアニメだ
  1. モンスターを召喚、攻撃!
  2. カードを二枚セット
  3. ターンエンド
これが基本のイメージだ。
 今の時代のカードパワーでは、モンスターを通常召喚して殴る、なんて行為はほとんど無い。少なくとも1800の攻撃力のモンスターを召喚してターンエンドした日には命乞いである。しかしそれが普通である時代もあった。5D’sは観てないのでわからないがGXまではそうだった。だから、その辺りのアニメから入ってくる人が居るとはあまり思わないが、その頃やってた人達(主に自分なのだが…)を対象にそのバランスで機能するカード群を集めてプールを構築しようというのが第二層での試みである。

 このようなことを考えた理由の一つには今に始まった話ではないが、1ターン長過ぎ問題というのがある。相手の初動が長過ぎる...そう感じたことは無いだろうか?勿論、悪いこととも一概には言えない。だが、初心者の方がとっつきやすいかと言われるとどうなのだろうか?と常々疑問には思っていた。最近のカードは効果が三つくらいあって覚えるのが大変である。それらを組み合わせて更にゲームの盤面がどうなっているのか把握するのは闘い慣れしてない自分のような者にはとても難しい。
 
マスターデュエルの初期デッキの一つ「パワー・オブ・ザ・ドラゴン」
ここから現代遊戯王の洗礼を浴びせられるのはよくある光景だが...

 またカードプール的にも時代からしてそのような闘いを想定して作られたカードはかなりある。居場所を失うのは決闘者だけではない、いや・・・カードが居場所を失うからそれを扱う決闘者も居場所を失うのだ。

 勿論、それらの逆境に向かい愛すべきカードを使い続け、乗り越えた者達のデッキは非常に美しい・・・憧れる・・・(自分もいつかそのようになりたいと常に思う・・・)
だが、それは極めた者の輝きなのだ。本来想定されてるプールを越えてそのカードをどうしても扱いたい・・・その熱意がカードをその領域へと動かすのだ。それはもう職人技だ。そしてそれで救われるカードの数も存在する枚数に対しては一握りでしかない。

 なので私としては現代遊戯王に踏み出す前段階、「パワー・オブ・ザ・ドラゴン」の延長、昔のアニメみたいな「引いたカードで闘う遊戯王」というのも一つの環境として確立させたいのだ。勿論、かつてそのような環境があったのは知っている。例えば「〇〇流」というのが流行ったニコ動の闇ゲ界隈の動画はそのような環境だった気がする。だが時代と共に廃れてしまったのだ。

 なぜ廃れてしまったのか?それは明確なルールというものが存在しなかったからだと私は考えている。面白そうな人の所に同志が集い「文化」として根付いた。しかし「ルール」ではなかった。だから時代が流れ、その集いが消えると共に衰退してしまったのだ、と。

 また、実際問題ここでもパワーバランスを取るのは中々に骨かも知れない。基本的にデッキを回すカードは罠、墓地リソースを利用するのは魔法、というように意図的に展開速度を落としていこう、と頭では考えている。別にシンクロやリンクモンスターもデッキに触る系や妨害系でなければ使っていいと思っている。

 問題となるのは除去とのバランスだ。除去カードをどこまで良しとするかでゲーム性が基本的に変わる。アニメのようにモンスター同士で乗り越え合う闘いを目指すなら少なめに、04環境のように読み合い重視でやるなら多目に入れても問題は無い。このように考えると、この段階ですらもまず二つの垣根が存在しているように思う。いや、当時のガチとカジュアルで分かれてた部分なのだから当たり前といえば当たり前か・・・

 そしてここまで考えたところで、今更になって調べてみると「デュエルロワイヤル」というのがこの階層での闘いに近く、また自分なんかよりも真剣に理論的に色々と考えているのを知る。(東大の遊戯王サークルだぞ・・・そりゃそうだ)。私が今更になって考えていることは既に2000年前に誰かが通過した道だったのだ!

第三層について(下の黄色い部分)

 お待ちかねかどうかはわからないが、ここからがようやくカジュアル界の入口だ。グルグルデッキを回すのが解放され、各々やりたいようにやりたいことをやる。そういう世界だ。

 問題なのはここの階層、上述したようにかなりパワーバランスが分かれている。速度、妨害数、リソース回復力、ここら辺をある程度一致させないとまずデュエルが成立しない。各々がただやりたいことを見せつけるだけの世界になってしまう。動画ならそれでもいい。だが対戦となると、確かにやってる内容は面白いが、拮抗した勝負の方が面白いに決まっている。自分としても持ち込んでいるデッキが大体どのくらいの位置に居るのかを把握した方が良かったなと思うことが多々ある。私の場合は基本弱すぎる。そもそもの完成度の問題もあると言えばあるが...

何でもかんでも分類すればいいという訳では無いのかもしれないが私の中ではこうなる

カジュアル0…0妨害。やりたいことをやっても相手が死なない。また防御は認められてる。
カジュアル1…昨今のテーマより低めまたは落として使ってるが1~2妨害は立つレベル。
カジュアル2…昨今のテーマレベル。普通に回すとまあ強い!互いに止め合うのが基本。

 少なくともこれぐらいは分類しなければゲームとして成立しないのではないか?と私はお思っている。(経験が少ない私なんかが語るのもおかしいので有識者の訂正大歓迎。防御と妨害の違いに関してはどこかで良い記事に巡り合った気がしたのだが忘れてしまった。有体に言えば自分のカードやライフを守るのが防御で、相手のカードを削るのが妨害に当たる。変な話に聞こえるが無効にするだけではなく、相手のリソース源を削るのも妨害の一つに当たると個人的には考えている。それを回復するのも決闘者の見せ場かも知れないが階層により限度はある。)

 面白いのはそれぞれのリミットレギュレーションについてだ。基本的にカジュアル0では妨害モンスターは全面的に禁止となり、代わりにラヴァルバル・チェインのような禁止ではあるがデッキを単に回すだけのカードなんかは一部開放しても良いと思っている。そして下の階層に行くにつれて現行のリミットレギュレーションが最適解になってゆく。

そして分類するという膨大な作業が待っている・・・

 さて、以上を踏まえた上で具体的にどのカードをどこに分類すべきかについてだが、単純にこうやって作った層の中になんとなく当てはめてくぐらいしか思いついてない。アプリでも作れればいいなあとは思っているのだが、まあ私にそんな技量はなく、ただ単に老害がどこかで見たような思いつきを喚き散らしているに過ぎない。

 一応調べた中では「カード検索・評価」という名前のサイトがそれに近いことをやっているように見えたが、個人的に残念なことにその評価というのが当時の環境からの使えるか使えないかの評価でしかなく、私から見て流用できるものではなかった。なかなか楽には行かないものだ。私の野望は現在ここで潰えている。

 そうだ一つだけ忘れていた。階層を分類するにあたり、実はもっとも大事かもしれないなと思っていたのが階層を指す「名前」である。私が適当に名付けたところでそれは浸透しないだろう。また「ガチ」「カジュアル」という名前以上に分かりやすい名前も中々無い。分類を終えた後にそれら以上にピッタリ来る名前を考えねばなと思っている。(まあそもそも作業に取り掛かるかすら怪しいのだが…)

 またカードの階層分けを先に行うのではなく、実際に行われている闘いの方をなんとなくこの辺かなと当てはめて採用カードの分布から見てゆくというのも方法としてはあるだろう。その辺りが分かれば「少なくともこの辺のカードパワーを使っている」というのが見えてきて基準に出来る筈...である...もうこれ以上言えることは現状無いので撤退しよう...

明日に向けて

 長くなりましたが、これにて今回は終わります。またいつか続きを書ければ良いな...と思いつつもその日が来ることは恐らくないだろうな...とも思っています。また、ここまでお付き合い頂いた方には酷い駄文を読ませてしまったことをお詫びします。

 明日17日目のバトンはクロロフィルさんです。過去の大会の感想について語ってくれるとのこと。ご期待ください。ではでは・・・(あ、今年のクリスマスも仕事ですよ...はい...)

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